ユーグレナ、マツダと提携
 バイオベンチャーのユーグレナは13日、マツダなどと組み、ミドリムシ由来の燃料を乗用車に使う実証事業を始めると発表した。
広島県で回収した天ぷら油などと混ぜてバイオディーゼル燃料をつくる。
ユーグレナが乗用車で実証するのは初めて。
二酸化炭素(CO2)排出量削減の動きや環境を重視した投資の広がりにより、世界で藻類燃料の開発が加速している。

 「国内で原料調達、製造、超飛する国内完結型のエネルギーにする」。
ユーグレナの出雲充社長は、マツダや広島県、広島市などで構成する「ひろしま自動車産学官連携推進会議」(ひろ自連)との共同記者会見でこう力を込めた。

 バイオ燃料はユーグレナが横浜市で建設する実証プラントで製造し、広島県内で自動車などに使う。
藻の一種であるミドリムシから抽出した油と広島県で回収した天ぷら油などを原料とする。
実証プラントで作るバイオ燃料は、軽油と分子構造が同じという。

 ユーグレナはいすゞと14年からバス向けにミドリムシを使った燃料を提供している。
ただ燃料規制で従来の軽油に最大5%までしか配合できなかった。
今回の実証では軽油を混ぜなくても燃料として使えるようにする。

 国土交通省によると3月末時点で乗用車の台数は6000万台超tp、乗合車(バス)の200倍超。
ユーグレナは車向けのバイオ燃料を、出資を受けているANAホールディングスなど航空業界向けと並ぶ収益源に育てる考えだ。

 ミドリムシは培養過程でCO2を吸収するため、石油燃料に比べ環境負荷も小さい。
海外で実用化されているトウモロコシやサトウキビ由来の燃料は穀物価格の上昇を招くため、食糧問題の観点からもミドリムシなど藻類が注目されている。
ただ、藻類燃料のコストは石油由来燃料に比べて約10倍とされている。
採算に乗せるためには量産体制を整える必要がある。

 ユーグレナは年産能力125キロリットルの実証プラントを19年前半から稼働する。
さらに25年をめどに生産能力が数百倍の商用プラントを建設し、コスト削減を進める考え。
ユーグレナの永田暁彦取締役は「藻類燃料の商用化には、市場規模の大きい乗用車への採用も重要だ」と話す。

 海外でも藻類燃料の研究は進んでいる。
米石油大手エクソンモービルは09年に、米シンセティック・ジェノミクスに最大6億ドルの投資をしており、カルフォルニア州で藻類の大量培養の研究を始めている。
他にも英BPやベンチャー企業などもバイオ燃料の研究開発を勧めている。
引用元:日本経済新聞