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昨今、空冷911の改造車の世界ではコチラコチラで紹介いたしましたシンガー・ポルシェが話題を一手に引き受けています。
964の車体をベースにナロールックな外観、そしてウイリアムズの技術を導入して最適化され高出力化された空冷水平対抗6気筒エンジン。
あまりの完成度にそこらのチューニングショップの改造では全く歯が立たない完成度を誇るシンガーポルシェ。

ですが、そのシンガーにも一つの問題点があったのです。
1台のシンガー・ポルシェが完成する度に、ベース車として1台の空冷964が消費されることです。
既にネオクラシックとして高い価値を持つ964が消える事は大変痛ましいことであり、シンガー・ポルシェDLSに至っては価格が約2億円と金額の方でも改造車としては恐ろしい事なっています。

さてここで再評価されるのが老舗RUF社です。
言うまでも無くF40を破って世界最高速度を記録したRUF・CTRは今なお伝説であり、去年そのオマージュとして復活したCTR2017が今回のテーマです。
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こちらがCTR2017のシャシーであり、RUF社オリジナルのカーボン製バスタブボディに鋼管パイプフレームというレーシングカー然としたもの。
かつてのRUFはCTRを作成するための部品としてポルシェ社から911を丸ごと「部品として購入」しており、CTR1台作成するためには911が1台消えていた、つまりシンガーとほぼ同じ状態であったのです。
ですがCTR2017はご覧の通り、RUF社内製によるオリジナルシャシーです。
1台製造するために貴重な911が消える・・・と言ったことはありません。
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そしてオリジナルシャシーゆえの自由度もあります。
リアがマルチリンクになる上に、更にF1譲りとも言えるプッシュロッド式サスペンションを前後に採用しています。
画像はエンジンは未搭載ですが、現行の911のツインターボ付き水冷水平対向6気筒エンジンを搭載するために最新のエミッションに合格する上でRUFのチューニングを得て最高出力700ps以上、最大トルク880Nmを誇ります。
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言うまでもなくRUFシャシーは大変堅牢で、1989年デビューの964ボディのレベルではありません。
自然吸気エンジンを搭載したSCRも2018年には発表されました。
こちらの最高出力は520psで車両重量は1,250kgとの事ですからSCRこそがシンガー・ポルシェのライバルとも言えます。
なお「SCR」の価格は約8,450万円、「CTR」の価格が約9,031万円とどちらもシンガーポルシェの半額以下という価格。

1989年生まれの空冷エンジン搭載の964をベースとした最高峰の改造車のシンガーポルシェ。
2017年生まれのカーボンシャシーと最新の水冷エンジンを搭載した新車のRUF。
どちらを選ぶか?それは【選ばれた貴方のみ】に許された贅沢な悩みであります。