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 電気自動車(EV)メーカーの米テスラは電池技術で先行しているためコスト面で数年間は優位に立つ可能性があり、新たな市場競争に立ち向かえる。ブルームバーグ・ニュー・エナジー・ファイナンス(BNEF)が調査リポートでこう分析した。

 テスラとパナソニックが生産する電池パックは、EV用需要で価格が高騰するコバルトの使用が少ない。テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は6月5日に電池セル価格について、年内に1キロワット時(kWh)当たり100ドル(約1万1100円)に下げることを目標としていると説明した。これはBNEFが業界標準ベースで2025年までは下回らないと予想する水準だ。

 BNEFはリポートで「テスラが電池パック価格で画期的水準に達すれば、われわれの業界ベンチマークよりも数年先行することになる」と指摘した。

 テスラは米国のEV市場での優位を他地域に広げることができておらず、フォルクスワーゲンやダイムラー、ボルボ・カーズ、BMWといった欧州ブランドの新モデルからの攻勢を受けている。市場競争は今後、スポーツタイプ多目的車(SUV)やクロスオーバー車の分野で最も激しくなる見通しで、テスラの「モデルX」はジャガー・ランド・ローバーの「I-PACE」やアウディの「E-Tron」などの新型車と競合することになる。

 同リポートは、競争の焦点は消費者の選択肢拡大に伴い、EVの利用可能性だけでなく、「価格や製造品質、アフターサービス、ユーザー体験など、より一般的な問題」にも広がると指摘。「テスラがEV産業で初期のリーダーシップを維持できれば、こうした分野で有力自動車メーカーに追いつく足掛かりを得られる可能性もある」と付け加えた。(ブルームバーグ)

引用元:日刊工業新聞